22年度 問題15①② 特定商取引法 (正誤で×を選択) その2

15.次の文章のうち、正しいものには○、誤まっているものには×を、解答用紙の解答欄に記入 (マーク) しなさい。また、誤まっているものには、誤まっている箇所 (1ヵ所) の記号も記入 (マーク) しなさい。

① いわゆるSF商法(催眠商法)は、販売が1 日だけであれば、㋐店舗外取引として訪問販売に該当するが、1 週間以上の期間にわたり同じ会場で販売を行う場合には㋑訪問販売には該当しない。もっとも、販売目的を明らかにしないまま拡声器を用いて顧客を誘引する場合には、㋒いわゆる特定顧客として、訪問販売に該当する
② 訪問販売で化粧品を購入したが、購入したその日に化粧品を自分の意思で消費してしまった場合、消費するとクーリング・オフできなくなる旨の記載がある法定書面が交付されたときは、㋐書面交付日から8 日以内であってもクーリング・オフはできないが、㋑販売業者による働きかけによって消費してしまった場合には、クーリング・オフは可能である。クーリング・オフを行った場合、使用済みの化粧品の価格相当額を販売業者に㋒支払う義務はない

【解説と解答】
①まず、通常の店舗か、一時的な店舗化は、営業の帰還で判断されるのが基本であり、通常2、3日以上と言われていますので、この問題にある「1週間以上の販売は訪問販売には該当しない」というのは正しいように見えますが、実は、通常の店舗の定義の中に、「商品を陳列し」とあり、いわゆるSF商法(催眠商法)は商品を自由に選択できるように陳列しているのではないため、「販売期間」ではなく、「販売形態」で通常の店舗としての要件を満たさなくなります。したがって、いわゆるSF商法は販売期間にかかわらず訪問販売の適用を受けます。したがって、㋑が不正解となります。
また、特定顧客の定義は営業所等以外の場所において呼び止めて営業所等に同行させた者で、拡声器による呼び込みも販売目的が示されていない場合は訪問販売となります。

特定商取引に関する法律・・・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S51/S51HO057.html

(定義)
第二条  この章及び第五十八条の四第一項において「訪問販売」とは、次に掲げるものをいう。
二  販売業者又は役務提供事業者が、営業所等において、営業所等以外の場所において呼び止めて営業所等に同行させた者その他政令で定める方法により誘引した者(以下「特定顧客」という。)から売買契約の申込みを受け、若しくは特定顧客と売買契約を締結して行う商品若しくは指定権利の販売又は特定顧客から役務提供契約の申込みを受け、若しくは特定顧客と役務提供契約を締結して行う役務の提供

特定商取引に関する法律・解説(平成21年版)・・・http://www.no-trouble.go.jp/#1259300931251

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(注3) 省令第1条第4号では「一定の期間にわたり、商品を陳列し、当該商品を販売する場所であつて、店舗に類するもの」を通常の店舗とみなしうる場所として規
定している。①「一定の期間」とは、通常最低2、3日以上を指し、半日や1日で次の場所に移動するようなものは含まれないが、例えば1週間に1日だけ一定場所で定期的に販売するようなものは、場合によってはこれに該当することもあろう。

(注4) いわゆるSF商法(催眠商法。なお、SFは新製品普及会の略称)については、その多くが集会場、会議室等を利用した販売形態であるため、まず、その販売の場所が上記省令第1条第4号の要件に該当するか否かで本法の適用の有無を判断することとなるが、少なくとも例えば1日だけ集会場を借りて販売を行うようなケースは本法の「訪問販売」に該当するものとして、本法の適用を受けることとなる。
なお、SF商法においては、はじめに無料で又は低廉な価格で商品を来場者に供給し、その後雰囲気の高まったところで販売業者の売り込もうとする商品を展示して商品説明を行い、来場者にその商品を購入させるなどの販売方法がとられることが多い。これは、販売商品をはじめから展示・陳列し、来場者に自由に選択させる通常の展示販売とは著しく相違しており、上記要件に該当しないのが通例であるので、こうした状態での販売を行う限り本法の適用を受けることとなる。
また、販売を行う場所が上記要件に該当する場合であっても、ビラ若しくはパンフレットにより、又は拡声器を用いて、販売意図を明らかにせず、顧客を誘引した場合など、後記(3)ロの要件に該当する場合も、本法の適用を受けることとなる。

②はクーリングオフと適用除外についての問題です。
適用除外は第26条に規定されていますが、特に、消耗品や生鮮食料品、3000円未満の現金取引などは押さえておく必要があります。その適用除外の中に今回の問題の「化粧品」が含まれています。ただし、適用除外となるのは、一部または全部を消費したときとあり、未使用品(未開封品)であれば、クーリングオフの対象となります。さらに、消費している場合でも、その消費が販売業者に誘導された場合は除外するとなっていますので、クーリングオフできます。したがって、自ら消費してしまった場合はクーリングオフできません。なお、この前提として、書面を受領した場合においてとされており、その内容は逐条解説のイとなっています。ということで、②はすべて正解となります

特定商取引に関する法律・・・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S51/S51HO057.html

(適用除外)
第二十六条  前三節の規定は、次の販売又は役務の提供で訪問販売、通信販売又は電話勧誘販売に該当するものについては、適用しない。
4  第九条及び第二十四条の規定は、訪問販売又は電話勧誘販売に該当する販売又は役務の提供が次の場合に該当する場合における当該販売又は役務の提供については、適用しない。
一  第九条第一項に規定する申込者等又は第二十四条第一項に規定する申込者等が第四条若しくは第五条又は第十八条若しくは第十九条の書面を受領した場合においてその使用若しくは一部の消費により価額が著しく減少するおそれがある商品として政令で定めるものを使用し又はその全部若しくは一部を消費したとき当該販売業者が当該申込者等に当該商品を使用させ、又はその全部若しくは一部を消費させた場合を除く。)。
二  第九条第一項に規定する申込者等又は第二十四条第一項に規定する申込者等が第四条若しくは第五条又は第十八条若しくは第十九条の書面を受領した場合において、相当の期間品質を保持することが難しく、品質の低下により価額が著しく減少するおそれがある商品として政令で定めるものを引き渡されたとき。
三  第五条第二項又は第十九条第二項に規定する場合において、当該売買契約に係る商品若しくは指定権利の代金又は当該役務提供契約に係る役務の対価の総額が政令で定める金額に満たないとき。

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4 第4項は、前項と同様に、訪問販売及び電話勧誘販売についてクーリング・オフ規定
の適用が除外される類型を定めたものである。
イ 訪問販売においては第4条書面及び第5条書面、電話勧誘販売においては第18 条書面及び第19 条書面の必要的記載事項となっているため、消耗品の場合はこれらの書面に「使用し又はその全部若しくは一部を消費したときは、クーリング・オフできない」旨をこれらの書面に記載することとしている。書面に「クーリング・オフできない」旨の記載がない場合は、第9条第1項本文の原則にもどり、同項ただし書きの期間内はクーリング・オフできることとなる。
ロ 「その使用若しくは一部の消費により価額が著しく減少するおそれがある商品として政令で定めるもの」
具体的には、政令別表第3に8種の商品類型が指定されている
一動物及び植物の加工品(一般の飲食の用に供されないものに限る。)であつて、人が摂取するもの(医薬品(薬事法(昭和35 年法律第145 号)第2条第1項の医
薬品をいう。以下同じ。)を除く。)
二不織布及び幅が13 センチメートル以上の織物
三コンドーム及び生理用品
四防虫剤、殺虫剤、防臭剤及び脱臭剤(医薬品を除く。)
化粧品、毛髪用剤及び石けん(医薬品を除く。)、浴用剤、合成洗剤、洗浄剤、つや出し剤、ワックス、靴クリーム並びに歯ブラシ
六履物
七壁紙
八薬事法第31 条に規定する配置販売業者が配置した医薬品(薬事法の一部を改正する法律(平成18 年法律第69 号)附則第10 条に規定する既存配置販売業者が配置したものを含む。)

解答一覧

①→×㋑、②→○